売場作りの基礎 知覚リスクとは
~ 人は得よりも損に敏感である ~
最近、消費者が『お買い得』よりも、
買い物をする時点では、『如何に損しないか?』の方に敏感になっているという
『損失回避性』についてよく語られています。
また そのような商品行動の基となる考えや信念を
知覚リスクともいうのですが
いま まさに盛り上がりに欠けているSALE
そして、そのSALE商品なんて まさに知覚リスクの固まりのようなモノなんです。
まだ 価格が下がるかもしれないから、今買ったら損するかもしれない
せっかく安くしても、お客様にすると余計に損失を恐れる金銭的なリスクが高まったり、
在庫が沢山積まれているという事は、皆が受け入れがたいトレンドの商品であり
来年は着れないかもしれないというリスクや、着ていった先での恥ずかしい
思いをする社会的なリスクが生まれるかもしれない・・・・・
はたまた、返品交換が出来なければサイズや、コーディネートの心配なんていう機能的なリスクもあります・・・・
そう考えると お値引き 激安 格安 お得 お買い得 奉仕品 お値頃 etc
購入する事で、お客様が、お得になれる!!
売り手が本当にそう思ってかどうかは別にしても
そんなフレーズだけで 大々的にSALE商品を販売したり
SALE開催のタイミングをヤイヤイと論じているだけでは
お客様の『損失回避性』と知覚リスクは増すばかりだよな~と思うのです。
皆さんも 損失回避性高まってませんか?
因みに私は じっくり検討して損失回避をしようとは思っていますが
目の前に 欲しいモノが並ぶと・・・・どうも我慢が出来ないようです、昭和世代ですね
ではでは
深澤 智浩
株式会社深澤企画 代表取締役
パリをはじめとする海外の店舗や、国内のSM/GMSでのあらゆる店舗・売場の店舗デザイン・店頭戦略を学び、独立。現在は、小売業からの依頼に加え、メーカーからの販促提案・ショールーム展開の相談など様々な業種・業態の店頭戦略(SP・VMD・設計・店頭ブランディング)を、年間100件以上行っている。近年では、ショッピングモールやチェーンストアからの依頼も多くなっている。また、「商業界」の教育講座、デザイン専門学校、企業研修でも指導にあたり、人材育成にも注力している。