VMDは組織だ!!と常々思っています。
技術を習得したところで継続的に売り場作りを成功させるに為には もっと別の要素が必要となります。
国内 国外問わずVMDを社内の重要な業務として成功させているお客様の殆どが
毎月、毎週明確な戦術を持って戦っています。
海外リーグのサッカーを見ていても強いチームが選手の質以上の成績を残す際には、
明確な戦術を持っていて、それを選手全員が理解して戦っています。
(最近特に欧州のカップ戦などはこの例が多く見られます。昨日の中田英俊の所属するボルトン対アーセナル戦なんかはそんな感じ・・・)
戦い方を知らない、戦術の無い売り場に行くと
売り場スタッフは必ず「売上を上げたい」と言いますが仕事内容やその意識は
GK(ゴールキーパー)のように今現状の業務プロセスを守ること
商品を守ること(万引き防止)
そして自分の仕事を守ること、
とにかく守ることを一番大切にしているように見受けられます。
しかし これが売上げの好調な店舗に行くと、とにかく攻めてる
まるで全員FW(フォワード) 個人 個人戦略を基に得点を挙げる方法が明確に指示指されていますから
シンプルで更に 一段高い所を目指す攻めの工夫も生まれる。
戦術と話すと難しく聞こえますが 結局はモノを売るっていうことは
商品を通じて伝えるコトとその伝え方の2つから出来ていて、この2つがアルカ?ナイカ?なんです。
この2つが無く、商品だけが送られてくる店舗では
今までの仕事の経験からのみ作られた伝えるコトと伝え方を守り続けることしか出来ません。
しかし この2つの情報が常に商品と共に新しく店舗に行き渡ることで 攻めることが出来ます。
戦術という情報が スタッフを守りの姿勢から攻めの姿勢に変えてくれるのです。
本部から売り場には 沢山の部署から色んな情報が届くかと思いますが
そのアウトプットをギュッと一つに絞って
お客様に伝えるコトと伝え方の2つの情報がアルカ?ナイカ?そしてお客様に伝わっているか?がお店の戦い方を作ります。
VMDを成功に導くヒントはまさにここです。
深澤 智浩
株式会社深澤企画 代表取締役
パリをはじめとする海外の店舗や、国内のSM/GMSでのあらゆる店舗・売場の店舗デザイン・店頭戦略を学び、独立。現在は、小売業からの依頼に加え、メーカーからの販促提案・ショールーム展開の相談など様々な業種・業態の店頭戦略(SP・VMD・設計・店頭ブランディング)を、年間100件以上行っている。近年では、ショッピングモールやチェーンストアからの依頼も多くなっている。また、「商業界」の教育講座、デザイン専門学校、企業研修でも指導にあたり、人材育成にも注力している。